離婚
面接交流事件の難しさ
離婚事件では、必ずといって良いほど、夫から子に対する「面接交流」が主張される。
離婚でもめて、弁護士のところへ来ている事案では、
夫婦間で相当もめているものが多い。
夫婦間では、高度な葛藤を抱えている。
その中で、「子に会いたい」と夫が主張してくるのである。
妻の方は、それまでの経緯があるから、
夫の顔を見るのもイヤ!と完全拒否の姿勢の人もいる。
しかし、最近の裁判所では、「子どもにとって両親は大切な存在」という姿勢に立って
勧めてくるので、
当然「面会交流」も積極的に勧めようとする。
こうなると、妻の方は非常にストレスを大きく抱えてしまう。
確かに、子どもにとって父親は大切である。
しかし、妻としたら、どうしても夫の存在自体が認められないのだ。
であれば、「あなたたち、どうして結婚したの?」といつも
問いたくなるが、
それはさておき、妻のこういう気持ちもやはり理解して勧めていかないといけない。
妻の協力なしには、面会交流は絶対にできないから。
面会交流事件は、妻側からは非常にストレスのかかるものであるから、
本当に進め方を気をつける必要がある。
人の感情というのは、繊細で微妙なものだ。
一般論ですべて納得させることはできない。
面会交流事件では、いつも妻である当事者と裁判所や相手方にはさまれて、
進め方に苦労している。
弁護士としては、依頼者の気持ちに寄り添わないといけないから。