離婚時に約束した養育費を支払って貰えない状態に。弁護士が入り退職金の差押えで回収した事例
Aさんは離婚時に公正証書を作成し、子供の養育費についても夫との取り決めをしていました。しかし、離婚後に養育費は支払われていないので、Aさんは非常に困って弁護士に相談しました。
弁護士は、公証人役場で公正証書の執行文の付与の手続きを行った上で、未払いの養育費を計算し、直ちに裁判所に債権差押命令申立をしました。
元夫は健康上の理由から、会社を退職する可能性もあったので、給与、賞与、退職金の半額についての差押を申し立てました。約2週間で裁判所からの差押命令は下りました。
元夫は裁判所から差押命令が出た直後に退職したので、Aさんは退職金から未払いの養育費を受け取ることになりました。
Aさんが弁護士に相談するのが遅れていたら、元夫は退職金を全額自分のものとして退職し、Aさんはまったく養育費を貰えないところでした。Aさんは未払いの分と、将来の養育費の一部として200万円以上の金額を一括で受け取ることができ、一安心していました。
*公正証書の執行文の付与:裁判所に強制執行の申立をする場合、あらかじめ公証人に公正証書が執行力を有することを証明して貰うこと