夫から離婚調停を申し立てられ、妻が適切な財産分与・婚姻費用を主張して離婚を成立させた事例
Aさんは結婚して子供が2人いましたが、夫は家事や育児には協力せず、自己中心的な生活を続けていました。夫は長男と性格が合わず口論の末に長男に暴力をふるうことがありました。Aさんは長男を守るために実家に避難させました。
長男の別居でAさんは家と実家の二重の家事負担となり体調不良に陥りました。このような生活を続けたくはありませんが、子供の精神面に与える影響や、自身も病気を抱えながらの今後の経済的な困難さを考えると離婚に踏み切れないでいました。
そのような状況で、夫が離婚の調停を申し立てたので、Aさんはインターネットで当事務所のホームページを知り、自分の話をよく聞いてくれそうと思い弁護士に相談されました。
Aさんは弁護士と面談し、離婚についての現状、問題点、不安点、要望などについて弁護士と話し合い、夫からの離婚調停申立についての対応を委任されました。
夫は子供の親権については争わなかったので、調停での争点になったのが財産分与についての夫の財産額でした。
夫は、財産総額の大きな割合を持つ自宅について極めて低い金額を主張しました。また、その他の財産についてもなかなか開示に応じようとしませんでした。しかし、弁護士は粘り強く財産開示を求め、自宅についても夫側の主張する金額が極めて不当であることを示しました。結局、調停中に夫は自宅を売却しましたが、夫側の主張した金額よりかなり高い金額となりました。
財産分与については、弁護士が夫側の資料を細かく分析して算出した金額を基に算出されました。
養育費、離婚までの婚姻費用についても、Aさんが受け入れられる金額を認めさせました。
Aさんにとって、離婚後の生活には不安が残りますが、現状での最大限の養育費と財産分与が認められたので、納得して新しい生活に踏み出すことが出来ました。
専業主婦が離婚に直面すると、精神的・経済的な負担が大変大きいものになります。弁護士は少しでも委任者が前向きに考えられるように、当事者にとってのプラス材料を増やせるように努力しています。